省略と共に使われる not

Laura avoided Carol's eager questions, and yet not her hug.

『日本人なら必ず誤訳する英文』(越前敏弥)より。

 

上記の本には、この、省略と共に使われる not の詳しい解説があり、勉強になる。

 

上記例文の最後の方に出てくる not 。このような not は前半部分の繰り返しを避ける、省略と共に用いられているのだそう。

 

Laura avoided Carol's eager questions, and yet not her hug.

X「ローラはキャロルの執拗な質問を避け、ハグにも応じなかった。」(←間違い)

これは、省略を元に戻すと、

Laura avoided Carol's eager questions, and yet Laura did not avoid her hug.となる。

つまり、Laura did not avoid が 省略され、not 1語になってしまっているのだそう。

○「ローラはキャロルの執拗な質問を避けたが、ハグには応じた(ハグは避けなかった)。」となる。

このように、後半に出てくる not は、前半の主語や動詞が省略されていると見るのが普通。

繰り返すことを単に避けている、のである。けっこう難しい。