one of と one of the

北村一真『英文解体新書』(研究社)より。

 

The story of man's investigation of his place in the world has been one of successive reductions in his perceived status.

 

ちょっと前後がないと難しい文だが、だいたい、

「人間が世界の中での自分の位置を確認してきた歴史は、認識するたびに自分たちのステータスを下げてきた歴史である」というような意味。

時代が下るにつれて、「人間ってそんなに特別な存在ではないんだな」という認識が強まってきたといったことを言っている。

 

さてこの中の「one」だが、「one of successive reductions」となっているが、「〜の一つ」ではない。

最初の「the story(歴史)」を受けてそれを言い換えたもの。「a story」と考えられる。

 

 

そもそも内容が難しいので分かりにくいのだが、とりあえず、「one of the 複数名詞」というように

「the」が入れば「〜の一つ」となるのかな。

これを目安にできる???

こんな「形」だけに目を向けてもだめ???

 

ともかく、「one of ~」ときても、必ずしも「〜の一つ」とはならないことを

肝に銘じよう。

 

あと、文中の「one」は「that」だとまずいんだろうか。

「one」は「a story」だと上に書いたが、「the story」となるケースもあるのか。

「one」ならば「a」で「that」ならば「the」ということでいいんだっけ? それから、「the one」は「that」と同じ場合もあるとか...。

 

 

どうもいろいろ調べていたら、「one」を使っているのや「that」を使っているのがある。

 

The story of ~~~ is one of ~~~.

The story of ~~~ is that of ~~~.

 

いずれも、「〜の物語(歴史)は〜の物語(歴史)である」という感じ。

例えば、「その国の歴史は、自然との戦いの歴史である」みたいな。

 

 

どんな時に「one」でどんな時に「that」なのか?

 

ネットで検索してみたら、以下のような文があった。

 

The story of Asda is one of pioneering people with visionary ideas.

The story of Belaiy Seb is that of a most pious man who is so cruelly tricked by Satan.

 

下の文は限定されている感じだから「that」なのかな。